この記事では、yama『カーテンコール』の歌詞の意味や解釈を考察していきます!
・タイトル:カーテンコール
・作詞作曲:南雲ゆうき
・リリース:2021年5月28日
・レーベル:MASTERSIX FOUNDATION
それでは早速、見ていきましょう!
yama『カーテンコール』の歌詞の意味や解釈を考察
筋書きのない恋に落ちよう
開かれるのを待つ本のように
綻ぶ口元 隠された痣も
刻み込んで 幕が上がる
「筋書きのない恋に落ちよう」という部分は、唐突に始まった恋という感じがします。
「綻ぶ口元 隠された痣も」という歌詞から秘めた思いを感じ、「刻み込んで 幕が上がる」という歌詞から踏み込んではいけない境界線を越えてしまったという罪悪感に立ち向かう覚悟を感じました。
また、恋愛リアリティー番組の主題歌でもあるため、冒頭の「筋書きのない恋」というのは台本には書かれていないような恋を意味しているともとれますね。
「開かれるのを待つ本」というのは、まさにドラマの台本のことだと思います。

花が落ちて
蒼に染まる
窓は何を映す
時の流れが
狂っていく予感
静かに燃えてる霧がかかる
景色がすっと晴れる
そんな朝に
木漏れ日が差して
駆け出したくなった
春は短い触れられない果実
途切れることのない魔法
痺れている頭の中
逆さまに見える影
「花が落ちて蒼に染まる」と「霧がかかる景色がすっと晴れる」というのは、桜が散り春が終わって梅雨に入り紫陽花がたくさん咲くようになり、更に梅雨が明けて夏がくる様子を表しているように感じました。
また「狂っていく予感」という歌詞もあり、春に訪れる嵐を意味しているのではないのかなと思いました。
何の予兆もなく雲行きが怪しくなり、一瞬にして雨が降り雷が鳴ったと思ったら、また一瞬にして消えていくような季節と不安定な心を照らし合わせているように感じます。
そして「静かに燃えてる」という部分は、秘めた思いが燃え上がる様子を例えているのだと感じました。
「霧がかかる」「景色がすっと晴れる」や「駆け出したくなった」という歌詞から、これまで密かに持っていた想いや感情が報われた喜びを表していながら、「春は短い」という言葉に喜びの途切れを感じさせ、あっという間に過ぎてしまう人生の旬と春をかけている気がします。
季節の移ろいと同じように変化していく複雑な感情も描かれているように感じました。
「触れられない果実」というのは好きな人のことで、「途切れることのない魔法」「痺れている頭の中」という表現をしているので、好きな人に片思いしている最中であることを意味しているように思いました。
冷静さを見失っている感じもしますね。
受け入れられない現実が頭の中を掻き乱していくような様子が伝わります。
筋書きの無い恋に落ちよう
美しい結末じゃなくても
降りていく幕があなたを隠し
明かり消えるまで星が降りそそぐ空の下
少し湿った風に吹かれて
言葉は宙に消えてった
静か過ぎる夜だね
「筋書きの無い恋に落ちよう 美しい結末じゃなくても」と言っているので、これは台本のあるドラマとは違ってハッピーエンドにはならなくても、思いっきり人を好きになって自分の気持ちに素直になろうというメッセージが伝わってきます。
「美しい結末じゃなくても」という部分から、思い描いた幸せから遠のいている様子を感じますが、「降りていく幕があなたを隠し」「明かりが消えるまで」という歌詞から、最後まで想い続ける覚悟を感じさせます。
「言葉は宙に消えてった」というのが、気持ちを言葉で伝えたけれど相手に受け止めてもらえずに消えていったという表現に感じたので、告白をしたけれど両想いではなかったのかなと思いました。
「静かすぎる夜」は、全てが過ぎ去った後の虚しさを表現していると思います。

水溜まりの便箋は
溢れるのを待つように
睡蓮は揺れる
日陰では咲けない想い陽射しを避け
滑り止めの効かない道を下る
漂う香りにあなたを求めても
ひとつになれない
「水溜まりの便箋」というのは、自分の涙で濡れてしまい水溜まりのようになってしまった便箋のことかなと思います。
伝えきれなかった想いがあったのでしょうか。
続いている「溢れるのを待つように」という歌詞から、悲しみの感情と溢れる涙を連想しました。
好きな相手に泣きながら手紙を書いているような様子が思い浮かびます。
「滑り止めの効かない道を下る」というのは、自分では気持ちを止めることができない状態で、両想いになれないと分かっていながらも抑えられなくなっている感じがします。
負の状況であることを表していますね。
そして「日陰では咲けない想い」という部分は、どんなに打ちのめされても負けたくはないという強い表現になっていると思います。
「漂う香りにあなたを求めても」という、どこかまた明るい場所に戻れるのではないかという期待する気持ちを感じつつも、そこから「ひとつになれない」という歌詞に繋がることで、結局戻れない現状が強く表現されているように思いました。
筋書きの無い恋に落ちよう
美しい結末じゃなくても
降りていく幕があなたを隠し
明かり消えるまで眠れない夜も抱きしめよう
水平線は明日に消えていく
欠けている月を見上げて
今はひとり手を伸ばした
これまでの歌詞と「筋書きの無い恋に落ちよう」「美しい結末じゃなくても」という部分から、祝福されない恋もしくは叶わぬ恋だったのかなと思いました。
「降りていく幕があなたを隠し 明かり消えるまで」というのは、好きな人への気持ちが自分の中で少しずつ消えてなくなっていく様子が伝わってきます。
今はまだ欠けた月のように何かが足りない状態で、1人で片思いの相手を想う夜を過ごしている。
でも、いつか幕が降りて相手のことがすっかり見えなくなるように、好きな人への気持ちが消えてなくなり新しい朝を迎えることを夢みている状態だと思います。
「眠れない夜も抱きしめよう」という表現は、苦しんでいる自分に対してのメッセージのように感じました。
最後の「今はひとり手を伸ばした」の部分は、強がっている自分を表現したのだと思います。
気持ちを押し殺し、1人で現状を受け止めようとしている様子が伝わってきますね。

まとめ
具体的な情景に気持ちの移り変わりをうまく投影させた歌詞だと思います。
聞き手が感情の変化をイメージできるような、本当に素敵な楽曲ですね。
気になった方は是非チェックしてみてください!
最後までお読み頂き、ありがとうございます(^^)