この記事では、スピッツ『紫色の夜を越えて』の歌詞の意味や解釈を考察していきます!
・タイトル:『紫色の夜を越えて』
・作詞作曲:草野正宗
・リリース:2021年3月25日
・レーベル:Universal J.
デビュー30周年を迎えたスピッツ。
この曲は、TBS系で放送されている『NEWS23』のエンディング曲となっています。
それでは早速、見ていきましょう!
スピッツ『紫色の夜を越えて』の歌詞の意味や解釈を考察
君が話してた美しい惑星は
この頃僕もイメージできるのさ本当にあるのかもいつも寂しがり時に消えたがり
画面の向こうの快楽匂いのない正義その先に紫の夜を越えていこういくつもの光の粒
僕らも小さなひとつずつなぐさめで崩れるほどのギリギリをくぐり抜けて
一緒にいて欲しいありがちで特別な夜
「君が話していた美しい惑星」というのは現実の地球そのものではなく、思い描いていた理想の地球を表現しているのだと思います。
「画面の向こうの快楽匂いのない正義その先に」の部分は、テレビなどで安易に消費されていく“快楽”や、ただ何かの説明書のように無味無臭な“正義”に疲れてしまい、“君”が「いつも寂しがり 時に消えたがり」という気持ちになってしまっているのではないでしょうか。
「なぐさめで崩れるほどの」とても繊細なバランスの上で君との関係は成り立っているけど、それでも君と一緒にいたいという気持ちが伝わってくるように思います。
この歌詞にあるように、なぐさめで崩れるほどのギリギリな精神状態であることが珍しくない、そんな現代に生きる私達。
だからこそ何となくいつも寂しい気分だったり、ときに全てが嫌になり消えたくなったりもするんですよね。
この曲はそういった心情をわりとストレートに表現している歌詞になっています。
普段は1人で頑張っているけれど、でも1人でいたくない夜もある。
特別な夜とは、そんな夜のことを表現しているのだと推測できます。

溶けた望みとか敗けの記憶とか
傷は消せないが続いていくなら起き上がり紫の夜を越えていこう捨てた方がいいと言われた
メモリーズ強く抱きしめて従わず得られるならば砂の風に逆らい
再び生まれたいありがちで特別な夜
「溶けた望み」や「敗けの記憶」など、君と共有する記憶は苦いものばかりのようです。
諦めざるをえなかった望みや、その時に感じた虚しさ屈辱を表しているのでしょう。
“良くない思い出なんて忘れたほうがいい”と言う人はたくさんいますよね。
でもそんな簡単には忘れられないという想いが歌詞になっているのが分かります。
「捨てたほうがいいと言われたメモリーズ」とは“美しい惑星”の話など、2人が夢見た世界なのでしょう。
でも立ち上がって進むために、「捨てたほうがいい」という言葉に「従わず」、もう一度夢を見たいという強い意志表示と決意表明がされています。
きっと君とは別れてしまっていているけど、“2人で夢見たものは諦めない”ということなのではないでしょうか。
「砂の風」つまり、世間の荒波のようなものに逆らってでも、得たいものがある。
そのために、今の自分の気持ちは覚えておこうと強い想いを語っているように感じられます。

袖をはばたかせあの惑星に届け
少し動くのも恐れてた日々突き破り
紫の夜を越えていこういくつもの光の粒
僕らも小さなひとつずつなぐさめで崩れるほどのギリギリをくぐり抜けて
一緒にいて欲しい遠くまで潤み始めた目を開いて
紫色の夜を越えて
「袖をはばたかせあの惑星に届け」とは、自分の望みを叶えようとする人々への応援歌とも捉えることが出来ます。
「少し動くのも恐れてた日々突き破り」の部分で、怖がらずに行動しようよと後押ししていますね。
自分たち1人1人は、光の粒の1つ、つまりちっぽけな存在でしかありません。
でもそれを認めて、時に人と寄り添いながらも前を向いて進んでいこうとラストは力強く、聴いている人々に元気を与えています。
未来は進まなければ分からないもの、ハッキリ見ることは出来ないけれど、日々頑張っていこうと現代に生きる人々を応援してくれていますね。

まとめ
1日の終わりにスピッツの曲が聴けるとは、これまた贅沢ですね。
マサムネさんの独特な言葉のチョイスと言い回しは唯一無二だと思います。
気になった方は是非チェックしてみてください!
最後までお読み頂き、ありがとうございます(^^)